インプラント治療について

インプラント治療は、歯を失った患者様にとって、自然な歯に最も近い機能と見た目を提供する治療法です。この治療では、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上にセラミックやジルコニアなどの材質で作られた人工歯を取り付けます。

インプラントは自然な歯のように顎の骨に固定されるため、噛む力が直接骨に伝わり、骨の健康を維持する効果も期待できます。また、見た目も自然で、周囲の歯を削る必要がないため、残っている健康な歯を守ることができます。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、以下のように進められます。

1. 初診と詳細な診断

患者様が初めて当院を訪れた際、詳細な口腔内の検査と健康状態の問診を行います。必要に応じてX線やドイツ製のCTスキャンを用いて、顎の骨の状態やインプラントの埋入に適した位置を確認します。

2. 治療計画の立案

診断結果に基づき、患者様の口腔内の状態に適したカスタマイズされたインプラント治療計画を立てます。この段階で、使用するインプラントの種類や治療にかかる期間、費用などについても説明します。

3. インプラントの手術

治療計画に従い、インプラント手術を実施します。局所麻酔の下、顎の骨に穴を開けてインプラント（人工歯根）を埋入します。必要に応じて、骨の量が不足している場合は骨造成手術も同時に行います。

4. オッセオインテグレーション
（骨との結合）

インプラント埋入後、数ヶ月間はオッセオインテグレーションと呼ばれるプロセスが行われます。これは、インプラントが顎の骨と結合し、安定した基盤を作る過程です。

5. 上部構造の装着

オッセオインテグレーションが完了したら、インプラントに上部構造（人工歯）を装着します。この段階で、噛み合わせや形状、色合いなどを調整し、自然な見た目と機能を確保します。

6. フォローアップとメンテナンス

治療完了後は定期的なフォローアップとメンテナンスが必要です。インプラントの状態を確認し、オーラルケアのアドバイスや必要に応じた追加治療を行います。

この一連の流れは、患者様に安全で効果的なインプラント治療を提供するためのものです。当院では最新の技術と質の高いケアを通じて、患者様の満足と口腔内の健康の向上を目指しています。

当院で取り扱いしている
インプラントの種類

シロナのプライムテーパーインプラントシステムは、スイスの精密機器メーカーであるシロナ社が開発したインプラントシステムです。従来のインプラントシステムと比較して、以下の特長があります。

特長

• 高い初期固定力: 独自のテーパー形状により、骨との密着性が高く、初期固定力に優れています。
• 優れた骨造成: 骨への負担を抑えた設計により、骨造成の手術が簡便化されます。
• 幅広い症例対応: 豊富なインプラント体とアバットメントのラインナップにより、様々な症例に対応できます。
• 審美性: 金属アレルギー対応のチタン製だけでなく、ジルコニア製も選択可能で、審美性にも優れています。
• デジタルワークフロー: シロナ社のデジタルソリューションと連携することで、治療の効率化と精度向上を実現できます。

当院では、インプラント治療において、患者様の口腔内の状況に合わせた最適なインプラント選択に加え、手術時の精密さを追求しています。そのために、最新の3Dイメージング技術を駆使し、事前にサージカルガイドを作成することで、インプラントを正確な位置に埋入します。これにより、手術の精度を高め、治療後の見た目や機能の質を向上させることができます。

また、インプラント治療後のメンテナンスも重要であり、当院では定期的なフォローアップを通じて、インプラントの健康状態を維持するためのサポートを行っています。患者様がインプラントを長期間にわたって快適に使用できるよう、適切なケアとアドバイスを提供しています。

入れ歯との違い

入れ歯は、失われた歯を補うための取り外し可能な装置で、歯茎や残っている歯によって支えられています。入れ歯の利点は、比較的低コストであり、製作が迅速であることです。

しかし、入れ歯にはいくつかの欠点があります。まず、入れ歯は安定性に欠けることが多く、食事中や話しているときにずれたり外れたりすることがあります。これは特に硬い食べ物を噛む際や、発音に影響を与える可能性があります。

また、入れ歯は歯茎に圧力をかけるため、長期的には歯茎の痛みや萎縮を引き起こすことがあります。さらに、入れ歯は定期的な調整や交換が必要であり、口腔内の変化に対応するためのメンテナンスが欠かせません。

一方、インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、自然な歯に近い安定性と機能性を提供します。インプラントは歯茎に圧力をかけず、周囲の歯にも影響を与えません。これにより、食事や会話の際の不便さを大幅に軽減し、より自然な噛み心地と発音を実現します。また、インプラントは顎の骨と結合することで、骨の健康を維持し、歯茎の萎縮を防ぐ効果があります。インプラントは長期的な解決策として優れており、適切なケアとメンテナンスによっては一生持続することもあります。

ブリッジとの違い

ブリッジは、一本以上の失われた歯を補うために隣接する健康な歯を利用する固定式の補綴物です。ブリッジを支えるためには、隣接する歯を削り、それらの歯に冠をかぶせる必要があります。これにより、元々健康だった支持歯に負担をかけることになり、将来的に歯の問題を引き起こすリスクが高まります。

また、ブリッジの下の歯茎は時間とともに縮むため、見た目の問題やフィット感の悪化、清掃が困難になることがあります。これらの問題は、ブリッジの寿命を短くし、追加的な歯科治療が必要になる可能性があります。

インプラントはこれらの問題を解決します。インプラントは周囲の健康な歯を削る必要がなく、それぞれ独立して機能するため、隣接する歯に負担をかけません。インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、歯茎の縮小を防ぎ、ブリッジよりも自然な見た目を維持することができます。清掃も容易で、自然な歯と同様にブラッシングやフロッシングが可能です。インプラントは長期的な安定性と耐久性を提供し、患者の口腔内の衛生と全体的な生活の質を向上させることができます。

当院のインプラント治療について

当院のインプラント治療は、最新の技術とこだわりをもって行われます。

治療計画

治療は、最新のドイツ製CTを用いて、患者様の口腔内の正確な画像を取得することから始まります。このドイツ製のCTスキャンにより、インプラントの埋入位置や角度、骨の状態などを詳細に把握し、個々の患者様に最適な治療計画を立てます。

ピエゾサージェリーによる
インプラント埋入

当院では、ピエゾサージェリーという最先端の技術を使用しています。これにより、骨に負担をかけずにインプラントを埋入できます。ピエゾサージェリーは、超音波振動を利用して骨を切削し、周囲の組織へのダメージを最小限に抑えます。

サージカルステントの使用

正確なインプラントの位置決めのために、サージカルステント（ユニバーサルガイド）を作成し使用します。これは、CTスキャンデータを基にシムプラントというソフトを使って作られたカスタムメイドのガイドで、インプラントを正確な位置に埋入するのに役立ちます。

骨造成処置

骨量が不足している場合は、バイオスやバイオガイドなどの高品質な骨造成材料を使用します。これにより、インプラントが埋入される部位の骨を増量・強化し、インプラントの成功率を高めます。

アストラインプラントの利用

当院では、世界三大インプラントメーカーの一つであるアストラインプラント（DS Prime Taper）を使用しています。アストラインプラントは、その信頼性と高い成功率で知られており、患者様に安心と満足を提供します。